タイトル−スイスレポート
スイスレポート第4弾 : 「ジークフリート」突撃レポート
桜声舎の加藤、たびたびです。 お待たせしました!!待っていただいていた方のための「スイスレポート第4弾」です。 今回は予告通り、桜声舎同人の幸田浩子さんの「ジークフリート」突撃レポートです。 この土日とザルツブルク近郊のクフシュタットというところで行われていたチロル音楽祭を見に、でかけてきました。 僕は幸田さんの出演したジークフリートの2晩目の公演を見に行きました。 インタビューの中には書かれていないので少し説明しますが、今回の幸田さんの役柄は、楽譜に記されているのですが、舞台上ではないところで歌います。 しかし、存在感のある役でして、この日も幸田さんの歌声が会場中に響きわたっていました。 それでは、公演後にインタビューの様な形で質問に答えていただきました。

1.まず今回の「ジークフリート」の役柄についてご説明下さい。

 ワーグナー「ニュルンベルクの指輪」の第2夜にあたる『ジークフリート』、わたしの歌った役は『森の小鳥の声』です。 主人公のジークフリートが巨人族のファフナーを倒し、その血をなめると突然、鳥の言葉が分かるようになるんです。 森の小鳥はジークフリートに、数々の忠告や知恵を与え、彼を炎の中で眠るブリュンヒルデのもとに、導きます。 今回私は地上10メートルはあるであろう、劇場の天井の梁から歌いました。 お稽古の最初は、怖くて怖くて,仕方がありませんでしたが,本番のころはすっかりくつろいで、舞台上,オーケストラ,そして観客を同時に見ながら,歌えるなんて!と楽し んでいました。

2.今回はオペラ2ステージの他にブラームスのドイツ・レクイエムのソリストのステージもあったわけですが、演奏や会場の雰囲気などはどうでしたか!?

 この演奏会は私の人生の中でも,3本の指に入るくらい,素敵な、感動を覚える演奏会でした。 地元100名余まりのコーラスの歌声と、チロル音楽祭オーケストラの響き と,そして,観客との確かな一体感を感じました。 演奏後、共演者,観客に取り囲まれて,『素敵な演奏をありがとう』と,キスと抱擁の嵐だったことも、私の大切な思いでのひとつです。

3.この音楽祭に前回も出演なさっていますし、来年も出演なさいますが、幸田さんが見るこの音楽祭の良さの様なものを教えて下さい。

人口1200人のチロル地方の片田舎の まだ今年が第2回の音楽祭ですが村の人たちが,本当に音楽が好きで,協力的で,家族的なことです。 今年この地を訪れると,皆さん口々に、「お帰り!HIROKO!」と歓迎してくれました。 近所の子供が,私が舞台で歌っている絵を,描いてくれたり! 地域に根ざした音楽祭を,という主催者サイドの考えの元,リハーサルはすべて見学自由,チケットは安く,そしてオペラの中では,地元の子供たちが,一役も二役も買って,大活躍 しています。>次ページへ

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