タイトル−スイスレポート
スイスレポート第2弾
 ところで講習会にはいろいろな人が受講に来ていまして、おかしいこともあります。 趣味で音楽をやっている人が有名なピアニストのレッスンを受けたいがために、講習を申しこんでくるというのもよくあることです。 しかし、オーディションというのが初日にあって、ここで講習を受けられる人(つまりレッスンしてもらえる人)と聴講してもらう人に分けられます。 大抵、このように趣味で音楽をしている人は、どうしても専門と差が歴然とでてしまうために、聴講にされてしまう場合が多いのですが、中にはその結果に納得がいかないというか、 わざわざ講習を受けに来たんだという熱意で、抗議する人などもいるのです。 困ってしまうのは講師でして、断固理由を説明して納得させる人もいますが、その熱意に負けてしまう講師もいます。しかし、いざレッスンをしても何から教えていいのかわからな いようで、何をやっているのかわからないというのが手にとるようにわかります。 これを笑ってはいけないのですが、なんともその空回りしているレッスンがのどかでおかしくなってしまったりするのです。

しかし、たとえじょうずに弾けなくても、熱心に音楽に向かう姿勢には脱帽してしまいます。 この講習会にはそういう人もたくさん来ていました。 こういう独特の雰囲気は講習会ならではのものなのかもしれませんね。

ちょっと話が脱線しましたが、szidonのレッスンはとても良いものでした。 彼は大変熱心で、講習時間を過ぎても一人一人の持ち時間を消化するためにひたすら熱心に教えておられました。彼のその熱心さは人気へとつながっているようで、毎年たくさんの 受講生が彼を頼ってくるそうです。

 ヨーロッパでは夏、たくさんの講習会が各地で行われています。 聴講だけの申し込みも容易にできるそうです。 旅行の折りは、プランに中に聴講などもいれると観光地の風景を見るのとは違う、ヨーロッパの雰囲気を味わうことができるかもしれませんね。

 さてさて、次回の話題はかの桜声舎同人、幸田浩子さんの「ジークフリート」の突撃レポートです。 幸田さんは、最近は海外へもしばしば行かれているので、桜声舎公演には久しく出演されておられませんが、第1回の公演より出演している桜声舎の同人のひとりです。 今回彼女はオーストリア、ザルツブルク近郊のクルフシュタットという場所で行われている音楽祭のイベントの中の「ジークフリート」に出演されています。 今週末、彼女の歌声を聴きに行ってきます。そのレポートを彼女のコメントも含めしますので、どうぞお楽しみに。 以上、よくしゃべる加藤でした。

Winterthurにて
加藤 昌則
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